エアブラシ購入録~第二回~

ハンドピースをハンザ481に決定したので、続いてコンプレッサーなのですが
思いのほかこいつが悩みどころ

エアソースはエアブラシの心臓部。
どんなに素晴らしいハンドピースを用意してもエアの供給源がしっかりしていなければ意味がない!

そう言う訳で今回は貧乏エアブラシモデラーの数少ない味方、エア缶のお話

第二回 エア缶の憂鬱

ハンドピースが無くては何もできないので、まずはハンドピースを買うとして
それに加えてコンプレッサーとなると財布の消耗が半端ではない、そんなときに助けを頼むのが我等がエア缶です

しかし、コイツは地味に値段が高いので、エアブラシの使用頻度が高い場合ランニングコストが馬鹿にならない
そのため、下手にエア缶を使うならコンプレッサーを買うべきだと言われる訳です

値段といえば、エア缶には同サイズでも値段が違うものが二種類ある場合がありますが、それは間の中身の違いに因るもので、主に

・DME系
・HCF(代替フロン)系

の二種類が存在します、前者のDMEは可燃性ガスのジメチルエーテルの略で
二種のうち安価方がこれになります

そしてフロン系はさら2種類ほどにに分類され、タミヤはHFC-134a、クレオスはHCF-152aという代替フロンを使用しています。かつてはCFC(フロン)系の物がありましたが、使用が禁止以降はこのような代替フロンが使われるようになりました

また、HFC-134aは不燃性、HFC-152aは可燃性と性質が違うので注意が必要です
134aはオゾン層への影響がないものの、温室効果ガス認定されております
そして152aは134aに比べ温室効果が低いのですが、それと引き換えに難燃ですが燃えるという性質がついてしまったので、室内で使用する場合はDMEと同じく火気厳禁です

続いて、実際にエア缶を使うときの話に行きましょう

エア缶とハンドピースを使う際は専用の金具が有るのですが、それが同時にレギュレーターに近い働きをします
(写真を撮ろうと思ったのですが引越しのときに紛失たらしく画像が用意できませんでした)
レギュレーターに近い働きをするとはいえ、基本的にエア缶自体の圧力が安定しないのであまり意味がないく、同時にこれがエア缶がお勧めできない理由のひとつになります
それは、エア缶の宿命である缶の急激な温度低下です

原因としては気化熱派と断熱膨張派が存在するようですが、おそらく気化熱が原因と思われます。身近・・・かどうかは別として、その道の人間がたまにやるエアダスター逆さ吹きによる強制冷却が缶内で発生していると考えて差し支えないと思います。あとは伝説の氷殺ジェットとか

消毒用のエタノールでも結構冷たいと感じますが、DMEそれより100℃以上沸点が低いので温度の下がり方は尋常ではなく、湿度が高い日は缶の表面が余裕で凍ります。さらに、あまりにも温度が下がりすぎると今度は缶内の液化ガスが気化できなくなっきます、こうなると温度が元に戻るまでは一切仕事をしてくれません

対応策としては複数のエア缶をローテーションで使用するする、お湯で缶を暖めるなどが一般的ですが
暖める方法はHCF系のみ有効です、DME缶を暖めると最悪缶が破裂する恐れがあるので絶対に行わないでください。とは言ってもHCFも破裂しない保障があるわけではないので、実際問題完全を考えればエア缶は種類を問わず暖めるべきではないです

コンプレッサーと比べ連続使用時間、圧の安定性は言わずもがな
金額面でのアドバンテージも長期的に見れば敵わなかったりと、割と散々な感じのエア缶ですが
圧の瞬発力が高く、最大で0.4MPa近く出るらしいのでクレオスやタミヤ系の低圧コンプレッサーと併用して
メタリックやパール、ウレタン等の重いモノを吹くときのみ手を借りるというのもあるようなので
まったくもって無用の長物というわけではありませんので邪険にしないであげましょう

ウェーブ517とかワーサー15AとかAPC-007Bが買えれば幸せなんですけどね
あいつらは高すぎる

※修正:エア缶の圧力が一桁間違っておりました 誤4MPa→正0.4MPa

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です